普段の生活をしながら歩行療法と自宅でのリハビリ実施。

 

初診(歩行ギプス固定)〜再診(歩行ギプス除去)までの一ヶ月間の歩行療法期間における リハビリ運動 や 注意点・ポイントをご紹介します。歩行療法ではこの歩行ギプスをつけた一ヶ月間がとても重要な期間になります。我々はこの歩行療法期間中もメールや電話で患者様のご相談や質問に乗らせていただき、一緒に早期回復を目指します。

 

初診の翌日〜再診までの一ヶ月間

  • 歩行ギプス固定中のリハビリ運動
    早期回復のために下記歩行やリハビリ運動を毎日必ず行ってください。しかし無理は禁物です。お身体やアキレス腱の調子と相談しながら実施してください。
  •  がに股(足先を外側に向けて)歩行してください。(1日1時間程度が理想) アキレス腱部に引っ張り感、痛みなどない様に、かかとに荷重がかかる様に歩行してください。つま先に荷重をかけた歩行は再断裂の危険性があるのでやめてください。階段歩行はOK、坂道は避けて下さい。実際の患者様で歩行療法期間中に途中からがに股歩きから普通の歩行に変えてしまい、アキレス腱の癒合が遅れてしまった事例があります。

→がに股ウォーキングを沢山行うと下肢の機能を維持し治りが早いため。

  •  足の挙上をしてください。可能な限り高く、頻繁に、長い時間(1日少なくとも1時間は実施)。できるだけ朝や昼(仕事中の休憩時間など)に頻繁に行っていただくのが理想です。膝は少し曲げて下さい。膝を伸ばすとアキレス腱が引っ張られるので注意が必要です。

→むくみ、静脈瘤、肺梗塞を予防し、関節の拘縮、腱の癒着を防ぎます。

  • 足の指を曲げるグーパー運動(1日1000回目標)

→アキレス腱の筋肉(下腿三頭筋)以外の筋力低下、アキレス腱と他の腱の癒着防ぎむくみを予防。足の指を動かす筋力の低下、足の指の関節の拘縮も予防。

  • 下肢挙上筋トレ(1日1セット目標)下記図を参照ください

→ももの筋肉の委縮、筋力低下を防ぎます。


出典:http://kotoseikeigeka.life.coocan.jp/akiresuriha3.html

 

初診〜再診までの歩行治療期間中のポイント

  • 歩行の仕方
    初診〜再診までの一ヶ月間はずっと同じ「ガニ股歩き」を徹底してください。足先を外側に向けて、膝を伸ばして歩いて下さい。アキレス腱部に引っ張り感、痛みなどない様に、かかとに荷重がかかる様に歩いて下さい(つま先に荷重をかけると再断裂の危険性あり)。次第に慣れてきて普通の角度で歩こうとされる患者様がいらっしゃいますがこれはNGです。再断裂の原因にもなるので無理をしないでください。特に女性の方は知らないうちにがに股歩きを忘れてしまう方が多いので、ご注意ください。ガニ股歩きは普段しない歩行の仕方のため、腰やわき腹に疲労や痛みを感じられる方もいます。体に負担がかかる歩き方をされている方も多いので、異変を感じられたらすぐ当院に相談してください。歩行動画をメールで送っていただき歩行アドバイスすることも可能です。
  • 歩行の時間
    ガニ股歩行の理想的な時間は1日1時間程度です。基本的には松葉杖は使わずに歩いてください。お仕事によっても、1日の歩行時間は個人差があると思いますが、デスクワークの方で極端に歩行時間が短い方はアキレス腱の治りが遅くなる傾向があります。逆にお仕事柄、1時間以上歩く方は足に負担をかけすぎない様に注意してください。立ち仕事が多い方はむくみやすいので、合間の時間にできるだけ頻繁に足を挙げてむくみを取って下さい。
  • 自動車や自転車の運転
    ギプス固定中、自転車の運転は可能です。ガニ股でかかとで漕いで、着地はアキレス腱が断裂していない方の足で着地して下さい。自動車の運転は、利き足が良好な方は通常通りの運転が可能です。しかし、利き足のアキレス腱を断裂されている患者様の、ギプス固定中の自動車運転は禁止させていただいております。自動車運転に関わるトラブルの責任は一切負い兼ねますのでご了承ください。
  • 階段の上り下り
    階段歩行はOK、上り下りともアキレス腱断裂側の足が先です。坂道はさけて下さい。
  • 入浴やシャワー
    入浴やシャワーはギプスカバー(例)などを着けて濡れない様に入っていただきます。水がギプスに入ってしまうとムレでかゆみや悪臭が発生する原因になるので十分お気をつけください。
  • 歩行ギプスの取り外しについて
    歩行ギプスは基本的には一ヶ月間は取り外すことなくずっとつけたままでお過ごしいただきます。しかし、暑い季節はムレやかゆみが発生し悩まれる患者様もいらっしゃいます。その際はご自宅で、足首につけているアキレス腱補助綿棒は取らずに、周りの包帯を外して巻き直していただいても構いません。足首につけているアキレス腱補助綿棒は、先生の技術で絶妙な位置につけているので、絶対に外さないでください。これを外して患者様ご自身で適当な位置につけてしまうとアキレス腱が変形したり、痛みが発生したりしてしまいます。
  • 圧迫包帯(ベルクロの取り扱い)
    ギプスの上に巻いている黒色のベルクロ(圧迫包帯)は基本的には外すことなく、程よい圧迫感でずっと着けていてください。しばらくすると緩んでくるのでご自身で巻き直してください。むくみや腫れできつく感じる時は、外したり、かなりゆるめにつけ直してください。多くの患者様がこのベルクロを強く巻きすぎる傾向にあります。あくまでも包帯が取れないようなサポーターとしてゆったりとつけてください。ベルクロの巻き方の動画はこちら
  • 再断裂に注意
    通常、アキレス腱は断裂後から1〜2週間後には次第に癒合してきます。しかし、完全にくっついた訳ではないのではなくかなり強度は弱い状態です。ですから突発的にアキレス腱に極度な負担がかかる様な体勢や行動を取ると再断裂に繋がりますので、無理をせずにマイペースにリハビリ運動を行ってください。またアクシデントで、ちょっとした段差につまづいてしまったり、階段を踏み外したりすると簡単に再断裂してしまいます。がに股歩きは普段の歩行より、幅広く歩くので、いつもの感覚で歩いていて椅子につま先をぶつけてしまい再断裂……という事例もあります。十分にお気をつけください。歩行療法期間中、いくら歩行ギプスで固定をしていても急な衝撃が加わると再断裂してしまいます。もし再断裂してしまったら、その日から再度一ヶ月が必要となるので、ギプス固定期間が長引いてしまいます。
  • 歩行療法期間中に再断裂した場合
    再断裂をした(もしくは可能性がある)場合は、すぐに当院にご連絡ください。その時の状況や現在の症状をお伺いし、必要に応じて再度来院いただきます。初診〜再診までの歩行療法期間中に、歩行ギプスを巻き直す場合は、ギプスの材料費として10,000円を頂戴しております。再断裂をした、しなかったに関わらず、歩行ギプスを新しく巻き直す必要があるので、どちらにしても途中診察の料金は10,000円となりますのでご了承いただければ幸いです。
  • 歩行療法期間中のアルコール
    基本的にはNGです。理由はアルコールはむくみの原因になるからです。アキレス腱の癒合の大敵はむくみなのでそれを誘発する原因となる飲酒はお控えください。
  • 徹底したむくみ対策
    歩行療法期間中にご相談いただく内容のほとんどの原因がむくみです。できるだけ多く・頻繁に足上げを行なったり、歩行をしたり、指のにぎにぎ運動をするなどして、むくみの予防と軽減に徹してください。足上げは午前中に行うと血液がサラサラの状態なので、より効果的です。デスクワークの方はむくみやすいのでご注意ください。睡眠の際、足を高くして無理に寝る必要はありませんので、睡眠は普通の姿勢で行なって問題ありません。
  • 歩行療法を体験された患者様のブログ
    やはりこれまで歩行療法を体験された患者様が一番、歩行療法のことをよくわかっていらっしゃいます。歩行療法期間中にブログを書いてくださった患者様のブログの外部リンク集がこちら。ぜひ参考にしてみてください。

 

初診〜再診の1ヶ月の間のコミュニケーション

  • 通常のやり取りはメールと電話
    初診〜再診までの1ヶ月は、基本的に先生とメールと電話のやり取りで状況をご報告いただきます。何か療養中に質問や心配事が発生しましたら、いつでもメールでお問い合わせいただけます。ほとんどの患者様が通常この1ヶ月に来院いただく必要はありません。
  • 歩行ギプスに異変を感じた場合
    万が一、治療期間中に歩行ギプスに異変を感じたらすぐご相談ください。多くの患者様からよくある問い合わせのほとんどの原因が「むくみ」です。むくみの予防である、足挙げをできるだけ「頻繁に・長く・こまめに」実施いただくことでむくみが軽減されます。それでも歩行できないほどの痛みや異変がある場合は、歩行ギプスの形が何かの原因により脚の形にフィットしていない可能性があります。
  • 歩行ギプス巻き直しに来院される場合
    異変の状態を先生と相談し、歩行ギプスを巻き直した方が良いと判断された場合は、再度予約をとってご来院いただきます。診療時間は30〜1時間。歩行ギプスを巻き直す際には、再度新しいギプスを装着するので、材料費(ギプス巻き直し診察料)として10,000円いただきます。

 

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